富裕層向けに『長崎の夜ツアー』 出島で食事、検番の唄や舞… 長崎バスホテルズ、旅行会社と連携し来月から

長崎検番の芸妓衆と演奏を楽しむ参加者=長崎市、長崎内外倶楽部

 首都圏や関西圏の富裕層向けの長崎の夜の観光ツアー「出島はじめて物語」が4月から始まる。長崎バスホテルズが旅行会社との連携販売を念頭に取り組む観光商品。同市出島町の国指定史跡「出島和蘭商館跡」で食を通じて歴史を学び、長崎検番の唄や舞も楽しめる。
 夜の観光消費拡大を目指す同市ナイトタイムエコノミー推進事業の一環。販売提携先の旅行会社が企画する高単価型ツアーの一部に組み込まれる。1人3万5千円。

案内役の説明を聞く参加者=長崎市、国指定史跡「出島和蘭商館跡」

 2月20日、田上富久市長や観光関係者ら計約10人を招き試験ツアーを開いた。出島表門橋では、オランダ商館長の衣装を身に着けたスタッフが一行を歓迎。当時のクリスマスパーティーの食卓が再現されたカピタン部屋や考古館などを案内した。
 レストラン「長崎内外倶楽部」では、オランダ通詞に扮(ふん)した俳優が出島の歴史などを紹介した。「現代の名工」に選ばれているホテルニュー長崎の元名誉総料理長の川端明さんが監修したフランス料理のフルコースを堪能。長崎検番の芸妓衆(げいこし)の舞に合わせて、参加者がかねや太鼓を演奏するなど華やかな雰囲気を楽しんだ。
 田上市長は「和と洋が出合う場所を体感できたのがとてもいい」と話した。


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