開幕2連敗のV長崎 価値あるゴールと勝利を ホームで強敵清水戦

清水戦に向けて練習に励むV長崎の米田(中央)ら=諫早市サッカー場

 クラブ史上初の開幕2連敗でスタートしたV・ファーレン長崎は4日、長崎県諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で行われるJ2第3節で強敵・清水と対戦する。ここで連敗を止めなければ単独最下位に沈む可能性があるばかりでなく、昨年9月から続く連続未勝利数が「10」となってしまう。シーズンは始まったばかりながら、早くも正念場を迎えている。
 V長崎は開幕節のホーム千葉戦を0-1で落とし、第2節のアウェー藤枝戦は0-2で敗れた。カリーレ監督は「チャンスをつくれているけれど、得点を決められていない」とゴール前の決定力を課題に挙げるが、そもそも2試合とも攻撃の組み立てがうまくいかず、ボール保持率でも後手に回った。主導権を握る時間を増やす工夫が求められる。
 カギとなるのは中盤の2人だ。鍬先、カイオセザールが先発しているものの、効果的にパスを散らすことができず、攻撃が停滞気味。カイオセザールに代わって大竹が出場すると、ようやくチームが前進できるようになる傾向があった。2試合とも追う展開になった後の投入だっただけに、今節のベンチワークが注目される。
 昨季J1で戦った清水のリカルド監督はV長崎と同じブラジル人指揮官で、就任時期も同じ昨年6月だった。今季は2戦2分けにとどまっているため、アウェーでも積極的に来るはずだ。
 V長崎も3連敗だけは避けたいところで、互いに負けられない一戦。主将の米田は「いい連係で崩すことができれば、どこにも負けない個はある」と気合を入れる。清水ゴールに立ちはだかる日本代表GK権田から今季初ゴールを奪い、優勝候補から今季初勝利を挙げることができれば、流れを変える大きな勝ち点3となる。


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