「夢持ちチャレンジを」 陸上リオ五輪銀・桐生さんランニング教室 岐宿中で講演など 長崎・五島

子どもたちを前に、バトンの受け渡しを実演する桐生さん=五島市立岐宿中グラウンド

 陸上男子の100メートル元日本記録保持者で、リオデジャネイロ五輪400メートルリレー銀メダルの桐生祥秀さんが2月28日、長崎県五島市岐宿町の市立岐宿中でランニング教室を開催。同町の子どもたちに「夢や目標を持ち、チャレンジを」と語った。
 同校出身で、健康・美容機器ブランド開発会社社長の松下剛さんが呼びかけ実現した。市立岐宿小や岐宿中、県立五島南高陸上部の児童生徒、保育園児の計約200人が参加した。
 教室に先立つトークショーで桐生さんは「五輪で走る」という夢を持ち練習に励んできたとして「思い通りにいかないことも楽しみであり、成長の一つ」と語った。松下さんは小学生のころから「将来社長になる」と夢を周囲に明かしていたと振り返り、「あきらめず夢を持ち続けて」と後輩たちを激励した。
 最後に子どもたちに向けて桐生さんは「(夢や目標の)大きい小さい関係なく、将来やりたいことを考えるだけでプラスになる。失敗もあるが、諦めずにいろんなことに取り組むと成功に変わる」とエールを送った。松下さんは「将来島外に出ても堂々と五島の良さを語ってほしい」と語りかけた。
 桐生さんはランニング教室で「体を速く動かす意識でジャンプして」などと速く走るためのトレーニングをアドバイスし、バトンの受け渡しを実演。参加者全員でのリレーに加わり、子どもたちは間近で見る快足に拍手しながら喜んだ。
 岐宿中2年の石田将斗志さん(14)は「(具体的でなくても)まず夢を持つことが大事だと感じた」、五島南高1年の本岡龍成さん(16)は「学んだことを生かして良い記録を出したい」と語った。


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