栃木、小山市、野木町など4県の4市2町にまたがる渡良瀬遊水地で4日、春の風物詩「ヨシ焼き」が行われ、広大なヨシ原に真っ赤な炎と黒煙が立ち上った。
4市2町などでつくる「渡良瀬遊水地ヨシ焼き連絡会」の主催で、希少植物の保全や病害虫の駆除などを目的に実施している。
午前8時半、ヨシ原の各所に火が付けられると瞬く間に燃え広がった。4年ぶりに見学自粛要請がない中での実施となり、同会によると約2800人が訪れた。栃木市藤岡町赤麻の土手には見物客がずらりと並び、炎と黒煙に包まれる遊水地を撮影していた。
同会は「比較的よく焼けており予定した約1500ヘクタールのうち約1200ヘクタールを焼いた」としている。毎年見物するという野木町丸林、自営業井上民利(いのうえたみとし)さん(69)は「去年よりはよく燃え、いい写真が撮れた」と話した。