陸上女子 有言実行、「日本一」を達成した佐藤なな(大分豊府2年) 【大分県】

昨夏の全国高校総体前の壮行会で「日本一になる」と力強く公言した。大分豊府陸上部の佐藤なな(2年)は、2月の「日本室内選手権」U20女子走り幅跳びで優勝し、有言実行した。佐藤は「狙っていたので、めちゃくちゃうれしかった。多くの指導者がサポートしてくれ感謝しかない」と笑顔で振り返った。

「かけっこ」が得意だった佐藤は小学1年の頃に陸上を始めた。中学も陸上を続けて伸び悩んでいた時期に、スプリント力を生かせる走り幅跳びに出会った。「跳んでいる感覚が楽しかった」と中学1年の冬に本格的に種目を転向してから、記録が伸び続けた。高校では跳躍種目の専門の指導者はいなかったが、積極的に他校の指導者に教えを乞うことで力を付けた。

高い目標に向けて、自身で練習メニューを考える

高校1年で全国高校総体に出場したが、予選敗退に終わった。結果を残せなかったことで、負けず嫌いに火が付いた。自己マネジメント力に優れた佐藤は目標を設定し、そこから逆算して日々の練習を考え、トライ&エラーを繰り返しては目標を更新してきた。「自己ベスト更新から日本一」へと高い目標に切り替えたことで、成長曲線が一気に跳ね上がった。高校2年時には、全国高校総体で14位、栃木国体で4位と徐々に順位を上げ、ついに日本室内選手権で日本一を達成した。

頂点に立ったことで、「初めて追われる立場になり、これまでにないプレッシャーと緊張を感じている」と佐藤。ただ、そんな不安も楽しんでいるように感じる。現在の自己ベストは5メートル92。「まずは6メートルを跳び、6月の県高校総体で県記録の6メートル07を50年ぶりに更新する」と次の目標は明確だ。その先の、8月の全国高校総体と10月の鹿児島国体での日本一も見据えている。

 さらなる日本一を目指す佐藤なな

(柚野真也)

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