レンジャーズがベテラン左腕ウィル・スミスと1年150万ドルで契約

日本時間3月5日、レンジャーズはアストロズからフリーエージェント(FA)となっていたベテラン救援左腕ウィル・スミスと1年150万ドルのメジャー契約を結んだことを発表した。スミスはジャイアンツ時代の2018~19年にレンジャーズの新監督ブルース・ボウチーのもとでプレーしたことがあり、「僕はオールドスクールの監督が好きなんだ」とボウチーとの再会を喜んでいる。セットアッパーやクローザーの経験もあるスミスは、上位進出を狙うレンジャーズにとって貴重な戦力となりそうだ。

現在33歳のスミスは2012年にロイヤルズで先発投手としてメジャーデビューし、ブリュワーズではセットアッパー、ジャイアンツではクローザーとして活躍。2019年にはキャリア唯一のオールスター・ゲームにも選出された。2020年からは3年3900万ドルの契約でブレーブスに加わり、移籍2年目の2021年には自己最多の37セーブを記録するなどワールドシリーズ制覇に貢献。昨季はブレーブスとアストロズで合計65試合に登板して0勝3敗5セーブ、16ホールド、防御率3.97とやや不本意なシーズンを過ごしたが、2年連続でワールドシリーズ制覇を経験した。

レンジャーズはホセ・レクラークがクローザーの最有力候補で、ジョー・バーローもクローザーの経験があるが、まだブルペンの各投手の役割は確定していない。ボウチーはスミスについて「試合終盤のシチュエーションで起用する投手の1人だと思う。セットアッパーの経験もあるし、クローザーの経験もある。様々な起用法が考えられる」と話しており、コンディション次第ではスミスがクローザーを務める可能性もありそうだ。

2年連続の大型補強でコンテンダーの仲間入りを目指しているレンジャーズ。ブレーブスとアストロズで2年連続ワールドシリーズ制覇を経験したスミスの存在は、今のレンジャーズに欠けている「勝者の経験」や「勝者のメンタリティ」をチームにもたらすことになるかもしれない。

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