東京マラソン「山下(三菱重工)日本勢1位」 日本歴代3位 2時間5分51秒

 東京マラソンは5日、都庁前をスタートして東京駅前にゴールする42.195キロのコースで行われ、男子は25歳の山下一貴(三菱重工、長崎市出身)が日本歴代3位となる2時間5分51秒で日本勢トップの7位に入り、2024年パリ五輪の代表候補に名乗りを上げた。
 山下は先頭集団の後方に位置取り、ペースメーカーが外れた30キロ過ぎに首位をうかがう位置まで浮上した。残り5キロ付近で海外勢が飛び出してからは前日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)と日本勢トップ争いを繰り広げ、残り2キロ付近で引き離した。
 瓊浦高3年時に全国高校駅伝に出場し、駒大2年時から3年連続で箱根駅伝の2区を任された逸材。20年4月に地元実業団のMHPS(現三菱重工)に進み、現在は社会人3年目。
 マラソンに初挑戦した21年2月のびわ湖毎日マラソンで当時の初マラソン日本記録より速い2時間8分10秒で走り、2度目の22年2月の大阪・びわ湖毎日マラソンは2時間7分42秒で2位入賞。3度目の今回も大きくタイムを縮めた。
 指導する黒木純監督は「いい練習ができていて、その通りの力を出してくれた。物おじせず、度胸がある選手」と好結果をたたえ、山下は「30キロ以降もしっかり走れたことは自信になる。これからも変わらず、自分らしく頑張る」と気を引き締めていた。

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