カージナルス・アレナド「38歳で引退。40歳までプレーしたくない」

メジャーデビュー以来10年連続でゴールドグラブ賞に輝くなど、球界を代表する三塁手として活躍を続けているノーラン・アレナド(カージナルス)。地位を保証されたスター選手であるにもかかわらず、ロースター枠を争うマイナー契約の招待選手のように、日々全力で野球に取り組んでいる。その野球に対する姿勢は、身体やメンタルへの負担も大きいようだ。メジャーリーグ公式サイトの取材に対し、アレナドは「変わるかもしれないが、今のところ38歳で引退するつもり。40歳までプレーしたいと思わない」と話している。

現在31歳のアレナドはカージナルス移籍2年目の昨季、148試合に出場して打率.293、30本塁打、103打点、OPS.891を記録。OPS+はキャリアハイの154をマークしており、打者天国と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地とするロッキーズから投手有利と言われるブッシュ・スタジアムを本拠地とするカージナルスへ移籍したことを考えれば、自己最高と言っても過言ではないシーズンを過ごした。7度目のオールスター・ゲーム選出を果たしたほか、5度目のシルバースラッガー賞に輝き、ゴールドグラブ賞は10年連続で受賞。MVP投票では自己最高位タイの3位にランクインした。

そんなアレナドは、昨年8月に妻ローラさんとのあいだに第1子が誕生。「娘にプレーしているところを見せたい」と話しつつも、「38歳で引退するのがクールだと思う。38歳までプレーしたいと思っているが、(アダム・ウェインライトやアルバート・プホルスのように)40歳までプレーしたいとは思わない。考え方が変わるかもしれないが、足を引きずってまでプレーを続けなくてもいいと思っている。今のところ38歳を目指している」とボロボロになる前にユニフォームを脱ぐことを考えているようだ。

カージナルスとの現行の契約は、アレナドが36歳となる2027年まで残っている。オプトアウト権を行使せずカージナルスに残留することを選んだアレナドは「カージナルスでキャリアを終えたい」とも話しており、今後は38歳までの契約延長交渉を行うタイミングが訪れるかもしれない。「年齢を重ねれば衰えることはわかっている。引退するときに衰えが来るようにしたい。僕の周りには年齢を重ねても才能がある選手もいるけれど、彼らは同じように努力をしないから、すぐに衰えてしまうんだ。僕はそんな選手には絶対になりたくない」とアレナド。球界を代表する三塁手は引退の瞬間まで第一線で活躍し続けることを目指している。

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