スマホが勝手に119番、相次ぐ 岡山市消防局が注意呼びかけ

岡山市消防局が注意を呼びかけるインスタグラムのページ

 スマホが勝手に119番!? 岡山市消防局管内(市内と吉備中央町)で、スマートフォンの「iPhone(アイフォーン)」に搭載された新機能による誤った119番通報が相次いでいる。転倒や衝突を検出し、自動通報する機能だが、端末の落下などで作動。通報者と連絡が取れないと救急車や消防車両を出動させる可能性があるため、同局は注意を呼びかけている。

 新機能は、昨年9月に発売されたiPhoneの新型シリーズや、腕時計型端末に搭載されている。交通事故などで自ら通報できない場合に役立つとされる。

 市消防局情報指令課によると、昨年10月から2月末までにこの機能による通報が47件あり、そのうち36件が誤通報だった。スマホを落としたり、強めに置いたりして作動したケースがあったという。

 誤通報でも、通報時か消防指令センターが折り返した時に通報者と連絡が取れると解決する。電話を何度かけてもつながらない場合は発信場所を特定し、救急車などを向かわせることになる。実際に救急車と消防車両が出動したが、事故などは起きていなかった事例も発生した。

 市消防局は写真共有アプリ・インスタグラムで啓発。「本当に搬送が必要な患者に離れた場所の救急車を要請し、タイムロスが生じる恐れがある」とし、電話を切らずに誤通報と伝える▽折り返しの電話に出て「出動は必要ない」と伝える―といった対応を求めている。

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