下侍塚古墳でこも外し 湯津上小児童ら参加

こもを外す児童

 【大田原】冬ごもりをしている虫が土から出る頃とされる二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」の6日、湯津上の国指定史跡・下侍塚古墳で松92本のこも外しが行われた。

 松は、1692年に徳川光圀(とくがわみつくに)が国内で初めて学術的発掘調査を行った後、墳丘の保護を目的に植えられた。地域住民らでつくる「侍塚古墳松守(しょうしゅ)会」は毎年、冬の前にわらで編んだこもを巻いている。

 こも外しには同会員約50人のほか、湯津上小の6年生11人が参加した。児童たちは数人で協力し、こもに付いた虫に驚きながらも丁寧に取り外していった。

 長山莉奈(ながやまりな)さん(12)は「古墳を大切にしていきたいと思った」。山口汐遠(やまぐちしおん)さん(12)は「雨が降って心配だったが、無事に実施できて良かった。虫は苦手だけど古墳は好き。中学校に行っても参加したい」と笑顔だった。

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