「消えろ」「くず」顧問が部員に体罰、暴言 長崎明誠高女子柔道部 県教委、調査進め処分方針

 長崎県教委は6日、県立長崎明誠高(長崎市西海町)の40代男性教諭が、顧問を務める女子柔道部で部員5人に平手で頬をたたくなどの体罰を加えたり、暴言を吐いたりしていたと明らかにした。全国高校総体(インターハイ)で団体準優勝や個人優勝の実績がある全国屈指の強豪校。教諭は事案が発覚した1月末ごろから指導を外れているという。県教委は調査を進め、処分する方針。
 県教委によると、教諭は2022年4月~今年1月、柔道場などで1、2年生の部員を平手で頬をたたいたり、足で蹴ったりしたほか、「消えろ」「くず」と暴言を吐いたりした。ノートを投げるなど物に当たることもあった。今年1月末、部員の保護者から県教委に相談があり発覚。教諭は「何度言っても伝わらず感情的になった。反省している」と調査で話したという。生徒にけがは確認されていない。
 同校は今月3日、「心からおわび申し上げる。今回の件を真摯(しんし)に受け止め、指導の在り方を検証、反省し、信頼回復に努めたい」などとした文書を全校生徒に配布。県教委は学校からの報告を受け、顧問や全部員への聞き取りを行っている。
 教諭は04年度に着任。06年度に生徒2人を平手でたたき、県教委から文書訓告を受けた。女子柔道部は現在、外部指導者1人が指導している。


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