岡山県立美術館(岡山市北区天神町)の特別展「エコール・ド・パリとメキシコ・ルネサンス」は12日まで。7日も美術ファンらが、1920年代のフランスとメキシコの熱気を伝える近代絵画の名品を満喫した。
名古屋市美術館のコレクションからえりすぐった167点を展覧。民主化革命後にメキシコで生まれた絵画運動「メキシコ・ルネサンス」のコーナーは、シケイロスによる英雄の肖像画やポサダの風刺版画など、新時代を築こうとするエネルギーにあふれる。
一方、第1次世界大戦からの解放に沸くパリに若き才能が集った「エコール・ド・パリ(パリ派)」の作品は、青い瞳が見つめるモディリアーニの「おさげ髪の少女」、白い街並みに寂寥(せきりょう)感が漂うユトリロの「ノルヴァン通り」など、華やかな中にも詩情を感じさせる。女性(22)=岡山市北区=は「パスキンの女性像の柔らかな色彩に引きつけられた。陽気な印象のメキシコ絵画とは対照的で面白い」と話した。
山陽新聞社など主催。