食べ物を無駄にしない方策考える 11日シンポへ高校生ら事前討議

まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」の削減について話し合った事前ワークショップ。手前にあるのは、規格外農作物を使って作られたドレッシング

 持続可能で活力ある地域づくりを考える連続シンポジウム「SDGs地域課題を探る」(山陽新聞社主催)の第1回「食べ物を無駄にしないために~食品高騰の中で」の事前ワークショップが6日夜、岡山市内で開かれた。高校生ら約20人がオンラインを中心に集まり、まだ食べられるのに捨てられる食品ロスを減らすには、市場に出回らず廃棄される農作物の削減を進めるべきなどと問題提起された。

 「エコルヴェ」(岡山市北区丸の内)の花房左和子代表取締役は、大きさや色、形が悪く廃棄される農作物を使ったドレッシングなどを販売していることを報告。「規格外農作物は収穫量が不安定な上、加工に手間がかかるため人の力が必要。こういった商品や取り組みに注目する人が増えてきた今、企業や行政と協力しながら、今後のマッチングやリユースの方法を考えていくことが大切だ」と話した。

 古城池高(倉敷市福田町古新田)は、家庭で余った食材を持ち寄り、調理して味わう「サルベージ・パーティー」を地元公民館で開催。小中学生らと野菜や賞味期限が近い食品を使い、14品作ったと報告した。

 参加者からは保管期限が近づいた災害備蓄品のフードバンクへの寄付の増加などが共有された。

 ワークショップは、県内のNPOなどによる「SDGsネットワークおかやま」が開催。討議内容をシンポに反映させる。

 ◇

 シンポジウムの第1回は11日午後2時から、山陽新聞社さん太ホール(岡山市北区柳町)で開く。申し込みは特設サイト(https://c.sanyonews.jp/sdgs_sympo)から。無料。

 問い合わせは、山陽新聞社NIE推進部(086―803―8075、平日午前10時~午後6時)。

© 株式会社山陽新聞社