3月13日から屋外・屋内を問わず、マスクの着用が個人の判断に委ねられますが、実際にマスクを外すかどうか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。その一方で、「脱マスク」の動きは進んでいて、人々の美意識を再び呼び起こすための取り組みが進んでいます。
静岡市駿河区のスポーツジム「エニタイムフィットネス」では、すでに3月1日からマスクの着用を「任意」に切り変えました。
<エニタイムフィットネス駿河馬淵店 江藤真吾さん>
「やっと外せるよとか、空気を吸いながら、トレーニングができてうれしいという方が多いです」
2月までは、マスクの着用を「必須」としていましたが、ルールの緩和により、さっそくマスクを着けずにトレーニングする人が出てきているそうです。
<マスクを外した利用者>
「筋トレをしていると息も荒くなるので(マスクを)着けてないですね、いまは。気温も上がってくるので、心地よくトレーニングができるかなと思います」
一方、すぐに外す勇気がないという利用者も。
<マスクを着用したままの利用者>
「自分はまだ少し不安があるので、トレーニングをするときはマスクを着けています。周りで外している人の方が多くなったら、自分も外そうと思っています」
多くの人が悩む「脱マスク」問題。JNNの世論調査では、マスク着用の緩和後、「できるだけ外す」と答えた人が21%、今後も「できるだけ着ける」と答えた人が55%となっています。
マスクは任意となりましたが、この施設では、アルコール消毒などの感染対策は、引き続き徹底しています。
<エニタイムフィットネス 駿河馬淵店 江藤真吾さん>
「これからは制限が徐々に緩和されていくと思うので、思いっきりトレーニングを楽しんでいただきたいなと思います」
コロナ禍となり3年、ようやく始まる「ノーマスク生活」。存在感が薄れていた業界に活気が戻ってきています。
<静岡伊勢丹 化粧品担当 岩品典子さん>
「マスクがとれる、自由化に伴って、3年ぶりに買いに来たとか、そういった方が多くいらっしゃるようになりました」
静岡伊勢丹(静岡市葵区)では、マスクで隠れていた頬や口元のメイクに力を入れようと、口紅やチークなどを買い求める人が増えたといいます。
<静岡伊勢丹 化粧品担当 岩品典子さん>
「この商品は口紅としてもお使いいただけますし、チークとしてもお使いいただくこともできる2WAYのアイテムとなっています」
これまで別室で行われなければならなかった販売員による「タッチアップ」も2月から店頭で行うことが可能に。
<井手春希キャスター>
「華やかになりましたね」
<JILL STUART 石野佳菜さん>
「一気に春らしい明るい仕上がりになっていると思います」
<井手キャスター>
「正直、マスク生活でリップはたまに塗っているんですけど、チークまではしなかったんです。久々にしっかり塗ってもらうとお出かけの時も気分上がるなと思います」
「マスクで隠れるから」と、これまでメイクをさぼってしまったという人たちも、コロナ禍前のような「しっかりメイク」をしようと意識を高めているようです。
<買い物客>
「いままで出かけるときも、眉毛メイクだけとかだったんですけど、やっぱりちゃんとファンデーションやチークも塗っていかなきゃなと思っています」
「(マスクを)とるとなると、マスク生活以前のメイクに段々戻していかないとなという意識はあります」
また、コロナ禍となった2020年ごろからスキンケア商品の売れ行きが好調で、気になるほうれい線やシワのケアを求めにやってくる人も多いといいます。
美容に力を入れているのは、女性だけではありません。静岡市葵区の美容外科では、マスク下のヒゲの脱毛に訪れる男性が増えているといいます。
<静岡中央クリニック 門司明夫院長>
「口紅を塗らなくていいというのと同じように、だいぶ楽をしてきたのがきちんとしたい。マスク下に今まで隠れていた部分のスキンケアや脱毛の治療をさらにしていこうという人は増えると思います」
人気の医療レーザー脱毛を記者が体験してみました。
<門司院長>
「どうです?」
<山本太朗記者>
「痛いですけど、まぁ耐えられるかなという感じです」
個人差はありますが、10回ほど施術を重ねれば、ほとんど剃る必要がなくなるそうです。マスクの自由化が、美意識を高め、自分に自信を持つきっかけとなるかもしれません。