完全復活を目指すパドレス・ヘイダー FAを控える重要なシーズン

2022年はメジャーを代表するリリーバーであるジョシュ・ヘイダー(パドレス)にとって非常に苦しいシーズンとなった。5月末の時点で18試合に登板して18セーブ、防御率0.00と最高のスタートを切ったが、7月は防御率12.54の大乱調。パドレスへ移籍した8月も防御率19.06と復調できず、シーズン通算の防御率5.22はメジャー6年間でワーストの数字だった。しかし、ポストシーズンでは100マイルは連発するなど支配力を取り戻した。そんなヘイダーはシーズン終了後にFAを控える今季、完全復活を目指している。

昨季も含めてオールスター・ゲームに4度選出され、ナショナル・リーグの最優秀リリーバー賞にあたるトレバー・ホフマン賞を3度受賞しているヘイダーは、昨季ブリュワーズとパドレスで合計56試合に登板して50イニングを投げ、2勝5敗36セーブ、防御率5.22、81奪三振を記録。ポストシーズンでは5試合に登板し、5回1/3を1安打無失点に抑えた。

今季のパドレスはワールドシリーズ制覇を目指し、ザンダー・ボガーツ、ネルソン・クルーズ、マット・カーペンターらを補強。昨季全休したフェルナンド・タティスJr.も開幕後まもなく戻ってくる。そんな強力打線について、ヘイダーは「このオフェンスは点を取りすぎるかもしれないね」とコメント。とはいえ、優勝争いに加わるなかで多くのセーブ機会が訪れることは間違いないだろう。

ヘイダーはパドレスにトレードされたあと、ルーベン・ニエブラ投手コーチとともにリリースポイントの改良など、メカニクスの修正に取り組んだ。その結果、ポストシーズンでは速球が平均98.8マイルを計測し、100マイルに到達することもしばしば。その「いい形」を維持すべくオフシーズンのトレーニングに取り組んできた。

パドレスでの2年目を迎え、スプリング・トレーニングも快適に過ごしているというヘイダー。今季は以前のような支配的なピッチングが見られそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.