東日本大震災からまもなく12年…小学生の防災士 安佐南区で誕生 広島

今年も東日本大震災が起きた3月11日が近づいてきました。県内でも豪雨による災害が多発していて、防災意識を高める必要に迫られています。

そんな中、安佐南区では先月小学生の防災士が誕生しました。

和田美波さんは小学6年生。先月行われた防災士資格取得試験に合格し、防災士の資格を取得しました。

和田美波さん「(合格したときは)泣くぐらいうれしかった。ちょっと涙出た」

安佐南区で初めての小学生防災士。それだけではありません。なんと家族全員が防災士の資格を持っているんです。

和田美波さん「小学校の授業とかで地域の人たちと防災の会みたいなのがあって、それで防災士っていうのを知ってお父さんに話したらじゃあ(家族全員で)受けてみようみたいな感じになって」

家族3人で防災士を目指すと決めてから美波さんはクリスマスプレゼントに防災バッグをリクエストするほど夢中になりました。

美波さんの父 和田徹さん「夜中ずっと妻と2人で付箋を貼りながら勉強している姿を見て、きょうはここまでやったよっていう報告を受けながらぼく自身焦りながら勉強してました」

和田さん一家が防災士を目指したのには安佐南区相田で起きたある出来事が関係しています。

2021年8月、大雨特別警報が発表されました。激しい雨は土石流を引き起こしました。

安東亜ハイツ自治会 結城勝美会長「大きい岩が砂防ダムから飛び込んでダーンと向こうに落ちて遊砂地に流れ出てフェンスのところぐらいで止まった」

以来、地区をあげて防災士の養成に取り組んできましたが、メンバーの平均年齢が高いことが課題となっていました。そんな中誕生した小学生防災士に期待が寄せられています。

安東亜ハイツ自治会 結城勝美会長「防災意識そのものが高まってくるんじゃないかなということと(美波さんと)同年代の方々が防災に関心を持っていただける」

美波さんは今後、地域や小学校などで行う防災イベントに防災士として参加する予定です。

和田美波さん「防災士って学校で話してもなにそれって感じの知名度みたいなのがないんで、まず知名度を高めていくってことと防災について下の1年生とか2年生とかにも話していきたいなと思っています」

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