アウトドア用品大手のモンベル(本社大阪府大阪市)などが、福井県大野市七板の市富田産業団地で整備していた「北陸モンベル大野物流センター」が完成し3月9日、現地で竣工式と披露会が行われた。同産業団地への進出は同センターが初めてで、31日から操業する。
モンベルと子会社の「北陸モンベル」(本社石川県羽咋市)との共同事業。2026年春の全線開通に向け整備が進む中部縦貫自動車道の荒島インターチェンジから近く、中京圏などへの利便性が高まることから進出を決め、昨年3月に着工した。約4万3500平方メートルの敷地に鉄骨2階建て延べ床面積約2万7300平方メートルの施設を整備し総工費は約50億円。モンベルが取り扱う製品の入荷や出荷を行う。運営は北陸モンベルが担い、羽咋市のセンターと並ぶ国内2大物流拠点となる。
センター内には、商品仕分け、運搬などで自動走行車など人工知能(AI)や情報通信技術(ICT)といった先端技術を使った設備を導入。29万ケースが収容でき、1日当たり3千ケースを入荷、5千ケースを出荷できる。従業員約50人のうち30人以上は福井県内から採用し、今後100人まで増やす予定。
披露会にはモンベルの辰野勇会長や辰野岳史社長、杉本達治福井県知事、石山志保大野市長ら関係者約60人が出席し完成を祝った。辰野会長は竣工式で「これ以上の施設はないと確信している。これからが本番で、業務にまい進していきたい」と話した。