一時は5オーバー 松山英樹は「もったいない」2ダボから必死の挽回

松山英樹は初日に出遅れた(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 初日(9日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7275yd(パー72)

開始2ホールからボギー、バーディ…松山英樹は慌ただしく“第5のメジャー”をスタートさせた。「なかなかうまくいかない」と悔やむ最終スコアは「74」。5バーディ、3ボギー2ダブルボギーという激しい出入りが思わぬ出遅れを招いた。

青々と茂るラフに囲まれたグリーンは午前中からスピード感たっぷり。前半14番、右手前から3打目のウェッジショットは、奥に立つピンの向こうのフェアウェイまでこぼれ落ちた。「グリーンが速くなっているのは分かっていたが、うまく対応できなかった」。ショートサイドからの寄せにも苦労した序盤のダブルボギーは痛い。

16番(パー5)では4Iで2オンしたかに思われたボールが止まらず、ギャラリー憐れむ声とともにグリーン右奥の池に消えた。パーでしのいでも「ああいうのを警戒して打てればいいんですけど、残念」。確実に伸ばしたいパー5での足踏みだった。

1Wショットを大きく左に曲げた後半1番、バンカーからの3打目をピンそば2m以内に寄せてから、カップインまでに3打かかった。2つ目の“ダボ”の直後、2連続バーディを奪いながら4番ではフェアウェイバンカーから小川に入れてボギー。「ショットもそんなに悪くなかったんですけど、行ってはいけない場所、マネジメントミスもありました。もったいない」。肩を落として歩くシーンが多くなった。

17番グリーンを降りる(撮影/田辺安啓(JJ))

スタート10ホールで5オーバー。3試合連続の予選落ちを早くも予感させたところで、なんとか希望を抱かせたのは5番からの連続バーディ。5Wでフェアウェイをとらえた後、残り131ydをピンそば1mにつける“らしい”ショットを披露した。「やりたいことをしっかりやれば、ああやって良いのが出るのは分かった」。本大会でのキャリア平均スコアは一昨年まで歴代11位の「70.88」(昨年は故障で初日スタート前に棄権)。決して大きな苦手意識があるわけではない。

午後1時過ぎにプレーを終え、すぐに2日目を見据えた。「ショットはその後(終盤7番以降)も良かったけれど、パッティングがダメになったのでもう一回しっかり、あしたまでに良いものが作れれば」。ドライビングレンジで確認作業のようなショット練習の後、1時間以上にわたってパッティンググリーンでボールを転がした。暫定94位の2オーバーは現状のカットラインには2打ビハインド。まずは週末への切符をもぎ取るのに必死になる。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)

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