【やまぐち深発見紀行】 No.253「吉敷・史実解明続く凌雲寺跡」

▲凌雲寺跡から発見された「石列」

 室町時代の守護大名・大内義興の菩提寺と伝わる凌雲寺。2009年から発掘調査が進められており、2月に説明会も開かれた。

 吉敷川の上流にある「凌雲寺跡」は大内氏ゆかりの遺跡で、大内氏館跡(大殿)や高嶺城跡(白石)などとともに1959年、国史跡に指定された。「総門跡」と呼ばれる石垣は残っているが、建物は現存しない。

 1507(永正4)年頃の創建で、大内義興の戒名「凌雲寺殿傑叟義秀(でんけつそうぎしゅう)」から、彼の菩提寺であったと考えられているが、同寺にまつわる史料は少なく“謎多き寺”として、14年前から発掘調査が進められている。

 2023年2月11日には第11次発掘調査現地説明会もあり、「石列」の発見などから、史実解明が続く。

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