川端勲氏が死去 85歳 長崎県漁連前会長、長崎県野球審判協会長

川端勲氏

 県漁連の前会長で県野球審判協会長の川端勲(かわばた・いさお)氏が10日午前9時、心不全のため長崎市内の病院で死去した。85歳。長崎市出身。自宅は長崎市磯道町。通夜は11日午後7時、葬儀・告別式は12日午後1時から長崎市光町16の18、平安社長崎斎場本館で。喪主は妻昌子(まさこ)さん。
 海星高卒。1985年、市東部漁協(現・市みなと漁協)組合長に就き、県漁連専務理事を経て会長を2000年から6期18年務めた。全国漁業協同組合連合会(全漁連)副会長などの要職を担った。14年に旭日中綬章を受章。県野球審判協会の理事長、会長を歴任した。

◎県内水産業けん引 野球振興にも尽力
 10日死去した前県漁連会長、川端勲氏は県内水産業界を長年けん引する一方、野球を愛し、その振興に力を尽くした。
 会長時代、東京営業所や築地の直売所を開設し、県産魚のブランド力向上や販路拡大に注力。2004年以降の燃油高騰では全国一斉休漁に加わり、指導力を発揮した。18年に後を引き継いだ髙平真二会長は「本県沿岸漁業の振興・発展と漁家経営の向上のために先頭に立ち、発展に大きな功績を残した」と追悼。長崎市みなと漁協の友永浩明組合長(75)は「水産業が厳しい中で県漁連と一体となって共同販売につなげた」としのんだ。
 川端氏は元球児。県野球審判協会の理事長、会長としての活動は約50年間に及ぶ。現役時代は甲子園でもジャッジ。夏の予選の抽選会などでは毎年あいさつで球児たちを激励した。同協会の鳥羽敏明理事長(72)は「選手を見守る視線は温かく、審判の指導も熱心で学ぶことが本当に多かった」と感謝。県高野連の黒江英樹理事長(60)も「県の高校野球の発展に長年努めていただいた」と悼んだ。


© 株式会社長崎新聞社