ワールド・ベースボール・クラシックの過去4大会すべて本戦出場も、いまだ第1ラウンドの壁を破れていないカナダ。今大会では、昨季メジャーで2桁勝利の2投手に加え、現役最強打者も結集し第1ラウンド突破を狙う。
第1ラウンドは今回もアメリカと同じC組から準々決勝進出を狙うカナダ。前回の2017年大会では、ドミニカ共和国とアメリカが第1ラウンドを突破。その前は、アメリカとイタリア、ベネズエラ、メキシコの後塵を拝したが、今回の同組はアメリカ、メキシコ、そしてコロンビアと英国。ドミニカ共和国がD組に移動したことで2位での突破に期待が持てる。
監督は第1回大会から、カナダ野球殿堂入りのアーニー・ウッドが務め、コーチには2020年にアメリカ野球殿堂入りしたカナダ史上最強打者のラリー・ウォーカーが今回も指導に当たる。
ウォーカーはカナダに本拠を持つモントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)でメジャーデビューし、ロッキーズを中心にカナダ出身選手で初のMVP受賞、通算2160安打、383本塁打、1311打点はカナダ史上最多を誇るレジェンドだ。
さらに、2009年大会には選手で出場したラッセル・マーティンもコーチに加わった。
中心選手は、2020年のMVP、ドジャースのフレディ・フリーマンが前回大会に続き2大会連続で出場。
また、2021年に34本塁打を記録した強打のタイラー・オニール(カージナルス)も2大会連続出場でフリーマンとともに打線を牽引する。
投手陣には、昨季チーム最多の15勝を挙げたガーディアンズのカル・クアントリルと、昨季10勝で2大会連続出場のニック・ピペッタ(レッドソックス)を軸に、昨季メジャーデビューのマット・ブラッシュ(マリナーズ)も参戦する。
他にも、2012年から19年まで巨人でプレーしたスコット・マシソン(2019年引退)や2018年から20年までオリックスで活躍したアンドリュー・アルバースといった日本のファンにとっては懐かしい選手も控えている。
まずは第1ラウンド突破からさらに上を目指すカナダ。祖国の英雄らの指導で、決勝トーナメントでも「オー・カナダ」のカナダ国歌斉唱なるか。