宇都宮の今昔を比較 改訂版の地図発行 街歩き、まちづくりに必携

「宇都宮“江戸時代”歩き地図」の改訂版

 宇都宮まちづくり推進機構は「宇都宮“江戸時代”歩き地図」(B2判、八つ折り)の改訂版を発行した。宇都宮城下絵図と現在の地図を重ねた人気の地図で、主に現在の情報を新しくした。歴史にちなんだ街歩きに、そしてまちづくりを考える際に必携の一枚だ。

 地図は同機構の宮再発見専門委員会(陣内雄次(じんのうちゆうじ)委員長)が2018年に作製した。江戸時代末期の宇都宮城下絵図など複数の地図を参考にしたという。

 宇都宮城の門や堀をはじめ、旧町名、名所旧跡を掲載。地図の脇には江戸時代の城下案内書とされる「宇陽略記(うようりゃっき)」(1864年)の絵を載せた。裏面では旧町名の由来も紹介している。

 当初、1万部を用意したが好評で想定よりも早く配布を終えた。増刷に当たり、現在の地図や、旧町名を記した市の文化財表示板の位置などを最新のものに修正。改訂版としてさらに1万部を印刷した。

 同機構の高橋功(たかはしいさお)事務局長は「今と江戸時代を比較して宇都宮のまちづくりが分かることが人気の理由では。若い人たちにも見ていただき、今後のまちづくりに生かしてもらえれば」と話している。

 同機構では地図を利活用してもらおうと、地図にちなんだ講演会も開催している。また市教育委員会発行「宇都宮文化財マップ」には文化財巡りのコースなどが紹介されており、改訂版と併せて見ると街歩きをより楽しめると勧めている。

 改訂版は同機構などで、宇都宮文化財マップは市文化課などで無料配布している。問い合わせはそれぞれ、同機構028.632.8215、市文化課028.632.2764。

「宇都宮“江戸時代”歩き地図」(右)と「宇都宮文化財マップ」。サイズが同じで持ち運びしやすい

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