脱原発「署名通じ反対の思い共有を」 長崎の市民団体 処理水海洋放出についても

原発推進や処理水の海洋放出に反対する署名活動=長崎市、ハマクロス411前

 長崎市内を中心に活動する市民団体「原発ゼロをめざす長崎連絡会」は11日、政府の原発推進政策の撤回などを求める署名活動を長崎市浜町のハマクロス411前で実施した。
 同会は2012年から、デモ行進や月1回の街頭署名活動などを通して、脱原発を目指し活動している。
 この日集めたのは、原発推進政策の撤回を求める衆参両院議長宛ての署名と、原発処理水の海洋放出に反対する岸田文雄首相や東京電力宛ての署名。関係団体で集約し、提出する予定。
 仙台市から旅行に来たという千葉まゆみさん(58)は11年3月11日、友人との食事を終えて店を出ようとした時に被災。停電で状況が分からず、ラジオから流れる情報にかえって恐怖感が増したという。「福島の事故のひどさを考えると原発は絶対反対。長崎の人が関心を持ってくれてうれしい」と話し、署名した。
 同会の川尻瑠美事務局長(53)は「政府は、今の電気代高騰などの問題を誇張し、原発事故を受けて決めたルールも変えようとしている。(震災当日の)3月11日に署名を通じて反対の思いを共有したい」と語った。

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