V長崎、開幕4戦勝ちなし 栃木に0ー0 昨季から11戦連続未勝利 サッカーJ2

【栃木-V長崎】後半32分、V長崎の櫛引(中央)がセットプレーからヘディングシュートを放つ=宇都宮市、カンセキスタジアムとちぎ

 明治安田J2第4節最終日(12日・カンセキスタジアムとちぎほか=8試合)V・ファーレン長崎は栃木と0-0で引き分け、今季初勝利はならなかった。通算2分け2敗の勝ち点2で21位。
 これで昨年9月から続くリーグ戦未勝利数がクラブワーストの「11」に並んだ。J2での開幕4戦未勝利はクラブ史上初めて。
 V長崎は前半8分、DFの要である今津の負傷退場に伴い、カイケを投入。直後の9分、そのカイケのパスカットから速攻を繰り出し、宮城がシュートに持ち込んだが、GKに阻まれた。37分、宮城の折り返しをファンマが左足で合わせた場面もGKがセーブ。スコアが動かないまま迎えた後半38分には栃木に1対1から強烈なシュートを浴びたが、GK波多野が左手1本ではじき出す好守を見せた。
 開幕3連勝中だった大分は清水とスコアレスドロー。町田は水戸に、岡山は金沢にどちらも3-0で快勝して無敗をキープした。いわきは仙台との東北ダービーを1-0で制し、J2初勝利を挙げた。
 第5節は18、19日、各地で計11試合を行う。V長崎は19日午後2時から熊本市のえがお健康スタジアムで熊本と対戦する。

◎栃木の圧に負け無得点ドロー

 V長崎の初勝利が遠い。互いに未勝利で迎えた栃木との一戦は最後までゴールネットが揺れず、0-0の痛み分けに終わった。簡単にパスコースを読まれる場面が多く、カリーレ監督は「ビルドアップの精度を上げないとチャンスはつくれない」と嘆いた。
 前節のホーム清水戦は攻撃時の連係が機能。ようやく組織的な試合運びを披露したが、1週間たってまた悪い時のV長崎に逆戻りしていた。栃木の圧に負けて中盤が前進できず、最前線のフアンマが孤立。チームを通じてシュートは前半と後半に3本ずつしか打てなかった。今季は全試合でシュート数が相手を下回り、得点はわずか1にとどまっている。
 V長崎は開幕以来、先発メンバーを大きく変えずに戦っているが、結果が出ず、内容も伴っていない。一向にパフォーマンスが改善されない選手も散見され、一方で今節も途中出場したカイケや加藤大が入ってからの方がむしろ試合内容が良くなった。実績のある選手はまだ多数いるだけに、知恵の絞りどころだろう。
 試合後、選手たちはうつむき、フアンマは審判にいら立ちをぶつけていた。チームの雰囲気が盛り上がらない中、指揮官は「練習を通じて自信をつけさせたい」と硬い表情で語った。


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