リニア工事「田代ダム案」の説明は協議会の場で 静岡県・川勝知事「共通認識得た上で判断を」

リニア新幹線のトンネル工事で水が静岡県外に流出する懸念がある問題で、JR東海が「田代ダム案」を提起し東京電力との本格協議に向けて大井川流域に個別説明したい考えなのに対し、静岡県の川勝平太知事は3月14日の会見で「公開の場で説明を受け関係者が共通認識を得た方がいい」と慎重な姿勢を示しました。

JR東海が提案する「田代ダム案」は大井川上流にある東京電力の発電用ダムの取水量を抑えてリニアトンネル工事による水の県外流出分と相殺する案です。

JR東海は東京電力側との本格的な協議に入りたい考えですが、静岡県は大井川利水関係協議会の場でJR東海の説明を受けた後、協議会の会員の意見を踏まえて回答すると14日、文書で伝えました。

また、JR東海は東電側と協議することに対し大井川流域の自治体や利水団体に個別説明したいとも求めていますが、県は反発しています。

14日の会見で静岡県の川勝知事は「(地元に対し)JR東海が一度に説明できる場を設ける方が効率的。公開の場で同じ説明を受けることで関係者が共通認識を得た上で判断したほうがいい」と慎重な姿勢を示しました。

大井川利水関係協議会について、川勝知事は3月中には開催したいとしています。

川勝平太・静岡県知事

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