あの日本人選手も…「サッカー界で最も過大評価されたスター」10名

サッカー選手の評価は様々な要素から行われるもの。プレーのインパクトや短期的な輝き、さらにピッチ外の物事にも左右される。

今回は『Sportmob』の「世界で最も能力以上に過大評価された選手」という記事から10名をご紹介する。驚くことに、なんとあの日本サッカー界のパイオニアも選出されていた…。

サミル・ナスリ

国籍:フランス

所属したチーム:マルセイユ、アーセナル、マンチェスター・シティなど

フィリップ・トルシエ監督に見出され、10代でマルセイユのトップチームにデビューした司令塔。若くしてその才能が高く評価され、その後アーセン・ヴェンゲル監督によってアーセナルへと引き抜かれていった。

その後イングランド・プレミアリーグでも輝きを見せたものの、そのピークは20代半ばであった。それ以上はパフォーマンスを落とし、セビージャに移籍してからはドーピング違反もあって長期の出場停止になっている。

フェルナンド・トーレス

国籍:スペイン

所属したチーム:アトレティコ・マドリー、リヴァプール、チェルシーなど

フェルナンド・トーレスが非常に優れた選手であったことは否定できないが、彼がキャリアの中で叩き出した移籍金ほどの存在ではなかったといえる。

自身が育ったアトレティコ・マドリーでは手厚い扱いを受けて活躍し、リヴァプールでもうまくチームに合致した。しかしながら20代中盤にはピークを過ぎ、チェルシーではなかなか結果を残せず。環境の変化に耐えられるタイプの選手ではなかった。

フッキ

国籍:ブラジル

所属したチーム:FCポルト、ゼニトなど

フッキの全盛期は最高のキャノンシューターであったという事実は疑いようがない。その圧倒的なインパクトもあってゼニト・サンクトペテルブルクに巨額の移籍金で買われた。

しかしながらその印象的すぎるゴールと強烈なキックによって評価が課題になってしまったことは否めない。ブラジル代表では結局49試合に出場して11ゴールしか決めていない。

ディミータル・ベルバトフ

国籍:ブルガリア

所属したチーム:レヴァークーゼン、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドなど

ベルバトフは2000年代のサッカー界で最もエレガントな選手の一人である。レヴァークーゼンでポンテやフランサとともに凄い攻撃陣を形成し、そしてマンチェスター・ユナイテッドでも大きな人気を博した。

とはいえ、彼がビッグゲームで影響力を発揮できるタイプの選手ではなかった。そのプレースタイルによって評価が課題になったところもあるストライカーである。

ニコラ・アネルカ

国籍:フランス

所属したチーム:アーセナル、レアル・マドリー、チェルシーなど

10代でパリ・サンジェルマンからアーセナルに引き抜かれ、世界各国のチームでプレーしたニコラ・アネルカ。キャリアを通して多額の移籍金を計上した選手であるが、常に圧倒的な成績を残したわけでもない。

良いパフォーマンスを見せたことはあるものの、その一方でトラブルも多く、フランス代表でも最終的には追放されている。また20代のうちにピークも過ぎてしまった。

マリオ・バロテッリ

国籍:イタリア

所属したチーム:インテル、マンチェスター・シティ、ミラン、リヴァプールなど

「スーパーマリオ」であるときのバロテッリは本当に素晴らしい選手だった。彼のポテンシャルについては誰も疑う者はおらず、長い間注目に値する存在であったものの、それが開花することは結局なかった。

世界最高の若手と評価されてから12年、バロテッリ本人が「オレよりタフなのはリオネル・メッシだけ」と発言してから長い時間が経ったが、今やその面影は何もなくなってしまった。

ロビーニョ

国籍:ブラジル

所属したチーム:レアル・マドリー、マンチェスター・シティ、ミランなど

レアル・マドリーに2000万ポンド、マンチェスター・シティに3250万ポンドを拠出させたブラジルの天才ドリブラーは、一度も一貫性あるプレーを見せられなかった。一瞬で見せる突破のキレはさすがだったが、ゴールを奪う才能はなく、メンタル面でも不機嫌になりやすかった。

史上最も過大評価された選手の一人であることは間違いなく、さらに性的暴行事件に関与したことで有罪判決を受けている。

ルーカス・ポドルスキ

国籍:ドイツ

所属したチーム:ケルン、バイエルン、アーセナル、インテルなど

ケルンのレジェンドであるルーカス・ポドルスキ。左足から繰り出されるキックを武器にバイエルンやアーセナルでもプレーしたが、実際はケルンとドイツ代表以外ではそれほどインパクトを残せていない。

ビッグクラブで絶対的な存在になっていた時間はかなり短い。優れた選手ではあったものの、世界的なスタープレーヤーというほどの評価を受けるほどではなかった。

アレクサンドル・フレブ

国籍:ベラルーシ

所属したチーム:シュトゥットガルト、アーセナル、バルセロナなど

シュトゥットガルトでは素晴らしいドリブル技術から「魔術師の弟子」と異名をとったアタッカー。ブンデスリーガで活躍を見せたあと、イングランド・プレミアリーグのアーセナルでプレーした。

しかし、2008年にバルセロナへと移籍するとキャリアは急降下。それ以降はほとんど実績を残せておらず、20代中盤でピークを超えた。数年間の輝きはまばゆいものだったが、その時間は短かった。

中田英寿

国籍:日本

所属したチーム:ペルージャ、ローマ、パルマなど

日本サッカー史上最高の選手として広く認められている中田英寿。2001年にローマがイタリア・セリエAを制覇したときにメンバーの一員だったことで、今も語り継がれる存在だ。

とは言っても、彼はキャリアの最盛期でプレーしたどのチームでも絶対的なレギュラーではなかった。ローマ、パルマ、フィオレンティーナ、ボルトンで苦労し、20代で現役を引退している。アジアサッカーの歴史上でも最も過大に評価される選手の一人ともいえる。

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怪我などもあって活躍が短くなってしまった選手もいるわけだが…過大評価という言葉をどう捉えるかという点で解釈が変わりそうだ。

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