ピザもギョーザも和菓子も!美味しく手軽に低糖質、減塩を 岩槻区の大学生と飲食店、連携し商品開発

イベント会場で「米粉チョコあんまん」など開発したヘルシーメニューの販売を行う学生たち=埼玉県さいたま市岩槻区

 埼玉県さいたま市にキャンパスを置く人間総合科学大学は市内の飲食店などと連携して、減塩や低糖質を目指したヘルシーメニューの開発に取り組んだ。同市岩槻区で行われたイベント「さいたまの和菓子」の会場で、学生たちが半年間かけて開発した商品の販売を行った。

 商品開発は、同大人間科学部ヘルスフードサイエンス学科の2年生15人と市内飲食店3店舗の連携により行われた。学生たちは塩分摂取と外食が多いというさいたま市民の特徴に着目。「分子調理学」の授業で学んだ知識を生かして、和菓子に使う低糖質の餡を開発したり、手軽に減塩に取り組める「ナト・カリ調味料」を使ったギョーザやピザなどの開発に取り組んだ。

 同市岩槻区の和菓子店「藤宮製菓」では、糖質を抑えた「米粉チョコあんまん」や「フルーツ最中(もなか)」など3種類の和菓子を開発。イチゴが入ったフルーツ最中を考案した藤井桃乃さん(20)は「最中に旬のフルーツを入れたらおいしそうと思って考えた。糖質オフのためエリスリトールを使って甘さを出したが、配合が難しかった」と振り返っていた。

 他にも中華料理店「えちごや」(同市西区)では「~いつでも餃子~さっぱり生姜餃子」を、イタリアン料理店「ピノキオ」(同市南区)では「美味しく減塩!ビスマルクピザ」などの減塩メニューを開発し、イベント会場や店舗で限定販売を行った。

 安田さくらさん(20)は「自分たちが考えた商品が実際に販売されることは普段あまり体験がなく、不思議な感じ。どんな商品にするか考えるのが難しかったけど、やってみて楽しかった」と話していた。

 担当教員の矢部えん助教は「自分たちの思いを製品にする時にどのような流れで商品化されるか、世の中のためになるような商品を作るにはどうすればよいかを学生たちに学んでもらえれば」と話していた。

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