“シャッターアート”で地元を明るく 上対馬高美術部が制作 佐須奈地区の商店街で

ツシマヤマネコなどの対馬の魅力を表現したシャッターアート=対馬市上県町

 長崎県対馬市上対馬町の県立上対馬高美術部(小宮遥奈部長)が、同市上県町佐須奈地区の商店街で国天然記念物ツシマヤマネコなど対馬の魅力を盛り込んだシャッターアートを制作した。部員たちは、地域活性化につながることを願っている。
 高齢化などでシャッターを下ろした店舗が増えた商店街を盛り上げようと、町おこしに取り組む市民グループ「さすな未来の会」が同部に依頼。部員3人と顧問の教員、手伝いの生徒の計5人が、JA対馬が所有する倉庫のシャッター(高さ、幅ともに約3メートル)にペンキでイラストを描いた。
 1月中旬から2月下旬にかけて制作。緑が広がる草原でツシマヤマネコが対馬固有のチョウ、ツシマウラボシシジミとたわむれる様子を表現した。対州馬やオウゴンオニユリ、シイタケ、ヒトツバタゴなど対馬ならではの生き物や植物、産品も鮮やかに描いた。
 同部の畑島凜音さん(17)=2年=は「絵を大きく見せるために、草原の奥行きを表現することにもこだわった。こんなに大きい作品は初めてだったが、また挑戦してみたい」。佐須奈地区出身の小宮遥奈さん(17)=同=は「アートを見て観光客の人に対馬のことを知ってもらい、佐須奈が明るくなるきっかけになれば」と話した。


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