“老老介護” 殺人 夫(85)を殺害の妻(78)に 懲役3年 執行猶予5年 広島地裁

広島県竹原市の自宅で85歳の夫の首を絞めて殺害した78歳の妻に、広島地裁は執行猶予つきの有罪判決を言い渡しました。

判決によりますと、竹原市の 中田妙子 被告(78)は去年5月、自宅のベットで寝ていた85歳の夫・光昭さんの首を、4本つなぎ合わせたネクタイで絞めて窒息させ殺害しました。

広島地裁の 三村三緒 裁判長は、「緑内障の悪化で夫の介護が困難になったことによる不安や妄想性障害によるストレスなどで自殺を考えるようになったが、自分が死ぬと介護をする人がいなくなり、子どもたちに迷惑がかかるなどと考え、犯行に及んだ」と指摘。

「長年連れ添った妻により殺害された夫の命は絶対に戻ることなく、結果は重大」とした一方で、「原因の1つには、介護負担の要素があったことも見受けられることから、介護疲れを動機とする殺人の事案とも共通する側面がある」などとして、中田被告に懲役3年・執行猶予5年を言い渡しました。(求刑:懲役5年)

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