連日お伝えしている「脱マスク」について、今回は子どもたちの対応について考えます。静岡市では3月16日、各地で小学校の卒業式が執り行われました。2023年の卒業生は学校生活の半分以上がマスク生活でしたが、ハレの日はどのような対応になったのでしょうか。
<静岡市立中田小学校の卒業式>
「卒業生入場です」
ようやく、心おきなくマスクを外せる日がやって来ました。静岡市駿河区の市立中田小学校で行われた卒業式。今回、中田小学校では卒業生と教職員がマスクを外して式に参加し、卒業生は最後の晴れ姿を同級生や先生、保護者に見せていました。
<卒業生の言葉>
「お父さん、お母さんありがとう。産んでくれて本当にありがとう」
2022年度の卒業生は学校生活の半分以上がマスクを着けていた世代。その風向きが変わったのは。
<岸田文雄総理>
「卒業式においては、換気など感染に対策を講じた上で、国歌等の斉唱や合唱のときを除き、児童生徒と教職員はマスクを着用しないことを基本としたいと思っています」
政府は脱マスクでの卒業式を基本路線と定めたのです。
<卒業生>
Q.マスクなしの卒業式はどうだった?
「みんなの顔を見て、歌もマスクを外した方が本気で歌えるので、マスクを外したという結果で良かった」
「まだちょっと怖いということもあるので卒業式の最後に外せたのはうれしい」
中田小学校では、卒業式の後それぞれのクラスに移動し、最後の会を行ってから、在校生が作った花のアーチを通り、写真撮影をするなど最後の思い出をつくっていました。
卒業式や終業式が終われば、春休み。この時期に子どもたちを受け入れる静岡市内の塾ではマスク着用の緩和に伴い、今後、子どもたちにはマスクの着用を求めないことにしました。一方、講師や職員は3月末までマスクを着用、感染症対策は継続です。
<静岡進学ゼミナール静岡本部校 鈴木竜也教室長>
Q.こちらでは何人で授業を?
「上限が20人ほど」
Q.コロナ禍前は?
「最大30人くらい」
教室ではソーシャルディスタンスや換気を徹底。生徒にタブレットで入力を依頼していた体調チェックも廃止に。講師もできれば早くマスクを外したいのが本音です。
<静岡進学ゼミナール 鈴木竜也教室長>
「コロナ禍では生徒との距離を取らなければいけなかったが、段々落ち着いてきたら、子どもたちとの距離を縮めながら、元気に子どもたちの学力アップに尽力したい」
子どもたちの日常を少なからず書き換えた新型コロナ。2023年度からは通常の生活が戻ることが望まれています。
4月からの学校生活でのマスク着用について、文部科学省は新ルールをまとめています。
まず、児童生徒や教職員は基本的にはマスクは不要とした上で、登下校時の混雑した電車やバス、校外学習で医療機関や高齢者施設を訪れる時にはマスクの着用を推奨します。
一方、常時換気を行った状態では、グループワークや合唱の時も不要で、黙食も必要ないとしています。そして、一番大切なこととして、マスクのあり、なしによる差別や偏見を持たないことを求めています。