メッツの守護神ディアスが今季絶望 WBC勝利後に右膝の膝蓋腱断裂

登場曲「Narco」が日本でも話題となったメッツの守護神エドウィン・ディアス。日本時間3月16日に行われたドミニカ共和国との大一番で最終回に登板して試合を締めくくり、プエルトリコを準々決勝進出へ導いたが、試合終了後の歓喜の輪のなかで右膝を負傷してしまった。検査の結果、膝蓋腱を断裂していることが判明し、デービッド・W・アルチェック医師による手術を受けて無事成功。しかし、メッツのビリー・エプラーGMによると、戦列復帰には8ヶ月前後を要する見込みであり、今季を全休することがほぼ確実となった。

現在28歳のディアスは昨季61試合に登板して62イニングを投げ、3勝1敗32セーブ、4ホールド、防御率1.31、118奪三振の好成績をマーク。シーズン終了後にFAとなったが、5年1億200万ドルでメッツと再契約を結んでいた。今季はその大型契約の1年目のシーズンとなるが、プレー外の故障による全休がほぼ確定。エプラーGMによると、過去には6ヶ月ほどで復帰した選手もいたようだが、それはあくまでも「例外」だという。「しばらく最新情報の提供をすることはないだろう」と話した。

メッツはディアスのほかにも救援陣に故障者が続出しており、ブルックス・レイリーはハムストリングを痛めてアメリカ代表を辞退。ブライス・モンテス・デ・オカは右肘のストレス反応に悩まされており、サム・クーンロッドは右広背筋を痛めている。新加入のジャスティン・バーランダーは、ディアスの離脱について「もちろん痛いよ。それは間違いない。彼は球界でベストのクローザーの1人だからね。その投手を失うのは簡単なことではない」とコメント。しかし、その一方で「大きな痛手を負うことなくシーズンを完遂できるチームはないと思っている」と前を向いた。

スター選手の故障が発生したことで、WBCという大会自体に批判の矛先が向けられる可能性もあるが、アメリカ代表のマイク・トラウト(エンゼルス)とムーキー・ベッツ(ドジャース)はディアスの故障が「偶然の出来事」であることを強調。「それを理由にWBCを批判するのはアンフェアだ」と安易にWBCを批判する人々を牽制した。

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