ナショナルズの有望株・カバリがトミー・ジョン手術へ 今季絶望に

ナショナルズの有望株右腕、ケイド・カバリは昨年8月に1試合だけメジャーでの先発登板を経験し、今季は先発ローテーション定着を期待されていた。しかし、カバリのローテ定着は2024年以降に持ち越しとなってしまった。日本時間3月15日のメッツ戦に先発したカバリは、右肘に異変を感じ、3回途中で降板。検査の結果、右肘の内側側副靭帯をひどく痛めていることが判明し、トミー・ジョン手術が必要との診断を受けた。デーブ・マルティネス監督は「彼は先発5番手の予定だった」と残念そうに話した。

現在24歳のカバリは、2020年のドラフトで1巡目(全体22位)指名を受け、オクラホマ大学からナショナルズに入団。昨季はマイナーAAA級で20試合に先発して97イニングを投げ、6勝4敗、防御率3.71、104奪三振をマークした。今年のオープン戦では3試合に登板して防御率1.59、WHIP0.71と素晴らしいピッチングを披露。マルティネス監督の構想では開幕ローテーションの一員に名を連ねていたが、開幕を2週間後に控えたこのタイミングで無念の離脱となってしまった。

カバリは今後、約1年に及ぶ長いリハビリの日々を過ごすことになるが、「逆境を愛するしかない。人生というのは、最善の選択を繰り返すことだ。今、自分にとってベストの選択は手術を受けること」とコメント。「必要なことはなんでもする。(復活するために)医師やチームのスタッフが言うことはなんでもやるよ。どんなプランであれ、それを実行するしかないんだ」と覚悟を決めている。

カバリは日本時間3月23日に手術を受ける予定となっている。トミー・ジョン手術からの戦列復帰には通常1年から1年半を要するため、カバリがメジャーのマウンドに立てるのは来季の後半戦以降になるかもしれない。「もっと良くなって、必ず戻ってくる」と語ったカバリ。「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキングで全体58位にランクインしている有望株右腕の長いリハビリ生活がまもなく幕を開ける。

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