男女を切った強盗犯、自宅に「血」の付いた1万円札が何枚も 襲撃した場所の元周辺住民だった…狙った理由

複数の1万円札を押収 川口の郵便局強盗致傷

 埼玉県川口市並木3丁目の川口並木郵便局で2月、局員の男女が切り付けられて現金を奪われた事件で、県警が強盗致傷容疑などで再逮捕した中国籍の留学生の男(27)=東京都荒川区=から、血痕のようなものが付着した1万円札を複数枚押収していたことが17日、捜査関係者への取材で分かった。県警は男が奪った現金の一部とみて、詳しい状況を調べている。

 県警によると、2月16日午後1時40分ごろ、男が川口並木郵便局に押し入り、包丁のような刃物を示しながら「お金、お金」と脅迫。40代の男性局員と30代の女性局員を切り付けるなどして、現金6万円を奪って逃走した。

 県警は都内の男方を捜索。捜査関係者によると、男から血のようなものが付いた複数の1万円札を押収したという。郵便局から奪われた現金の一部とみられる。男は動機について「投資で約200万円の現金を失った」という趣旨の供述をしていて、経緯を捜査している。

 また県警によると、男は2019年3月から昨年10月までの約3年半、川口市並木地内に居住歴があったという。「並木郵便局を知っていた」と話していることから土地勘のある場所に狙いを定め犯行に及んだとみられる。

 県警は17日午前、男を建造物侵入と強盗致傷容疑でさいたま地検に送検した。

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