日本一5度プロ野球ソフトバンク元監督・工藤氏、選手層を厚くした3つのコツは 10年で世代交代する野球界

監督だった福岡ソフトバンクホークス時代の選手育成やチーム運営について、エピソードを交えて語る工藤公康氏=さいたま市大宮区のパレスホテル大宮

 明治安田生命浦和支社と大宮支社は、埼玉県さいたま市で、元埼玉西武ライオンズ選手で、福岡ソフトバンクホークスの監督を務めた工藤公康氏を講師に招いて「MY講演会」を開催した。両支社の取引先や担当地域の企業経営者・管理職者約200人が参加した。

 工藤氏は「組織を動かす信念と覚悟~未来を見る・創る・拓くために~」をテーマに、組織づくりやリーダーシップ、部下指導など、監督時代の自らの体験を語った。

 2015年から7年間で5度の日本一を果たした工藤氏。「10年で世代交代する野球界で、勝ちながら選手を育てることしかない」と考え、「選手層を厚くするために複数のポジションをこなせるユーティリティープレーヤーの育成、2軍監督・コーチを選手とともに1軍に上げる循環型の組織つくり、目標に向けた共通認識や意思統一で強固にしたチームの一体感」の三つの実践例を挙げた。

 工藤氏は「プロとして“当たり前”を高めることを徹底し、選手が1年でも長く野球をするために伝えるべきことを考えた」と振り返り、「大事なのは失敗の後。そこから何を学び、自らどう動くかが重要」とした。

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