フィリーズがアッペルの解雇を発表 2013年ドラフト全体1位の31歳

日本時間3月21日、フィリーズはマーク・アッペルの解雇を発表した。現在31歳のアッペルは2013年のドラフトでアストロズから全体1位指名を受けてプロ入り。昨季、ドラフト全体1位指名選手としては史上最高齢となる30歳349日でメジャーデビューを果たし、球史に残る感動物語の1つとなったが、今年のオープン戦では6登板で防御率11.12と結果を残すことができなかった。なお、アッペルは数日前にツイッターを更新。「もうすぐ開幕だ。このシーズンが僕にとって最後になる」と今季限りでの現役引退を表明していた。

フィリーズのロブ・トムソン監督は、アッペルの解雇について「彼は開幕ロースター入りできそうになかったし、残念ながらマイナーAAA級にも彼のための枠がなかったんだ」とコメント。「スプリング・トレーニングはまだ10日残っているし、彼が望むのであれば、他球団からのオファーを受けることもできる。解雇のタイミングとしては適切だと思う。彼は素晴らしい人間であり、真のプロだ。できる限り面倒をみてあげたかった(から、このタイミングで解雇することになった)んだ」と理由を説明した。

アッペルは大きな期待を背負ってプロ入りしたものの、故障に悩まされるキャリアを過ごし、2015年にアストロズからフィリーズへトレード。2017年にはフィリーズを戦力外となり、2018年には野球を辞めた。しかし、数ヶ月後に右肩の手術を受けて現役復帰への一歩を踏み出し、2021年に球界復帰。先発投手としては大成できなかったが、昨季はマイナーAAA級でリリーバーとして結果を残し、メジャーのマウンドに立つことができた。

数日前にツイッターを更新したアッペルは、フィリーズに解雇されることを予感していたのかもしれない。アッペルのツイートには「もうすぐ開幕だ。投手陣はほぼ準備万端だし、野手陣も戦力が整った。ファンも新しいシーズンを楽しみにしている。けれど、僕にとってただの1シーズンではない。このシーズンが僕にとって最後になる」と記されていた。

このまま球界を去ることになるのか、それとも手を差し伸べるチームが現れるのか。今後の動向に注目したい。

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