フィリーズ・スアレスが開幕出遅れ濃厚に 代役候補はストラームか

フィリーズは先発左腕レンジャー・スアレスが開幕に間に合わない可能性が高くなっている。WBCベネズエラ代表に選出されたスアレスは、日本時間3月9日に行われた練習試合に登板した際、前腕の痛みを訴え、それ以降は登板していない。同23日にブルペンでの投球練習を行う予定だったが、左肘の炎症でキャンセルとなった。ロブ・トムソン監督は「開幕に間に合わないと断言はしないけれど、その可能性がかなり高いと思う」とスアレスの出遅れが濃厚となっていることを明らかにした。

現在27歳のスアレスはメジャー6年目の昨季、29試合に登板して自己最多の155回1/3を投げ、自身初の2ケタ勝利となる10勝7敗、防御率3.65、129奪三振を記録。今季はアーロン・ノラ、ザック・ウィーラー、新加入のタイワン・ウォーカーに次ぐ先発4番手として期待されていた。ところが、前腕や肘の状態が思わしくなく、開幕出遅れが濃厚に。フィリーズは有望株アンドリュー・ペインター、クリストファー・サンチェス、ニック・ネルソンと先発候補に故障者が続出しており、開幕早々先発陣のデプス(=選手層の厚さ)が試されることになる。

現時点でスアレスの代役の有力候補に挙げられているのが、2年1500万ドルで加入した救援左腕マット・ストラームだ。メジャー通算207登板のうち先発は25試合だけだが、球種が豊富で、複数イニングのリリーフもこなせるスタミナを持つ。ストラームに先発として3イニング程度を投げてもらい、残りのイニングを継投で消化するプランが浮上している。

もしスアレスが故障者リストに入る場合、アクティブ・ロースターの枠が1つ空くため、ジュニア・マルテのような複数イニングを投げられるリリーバーをロースターに加えることになるだろう。健康な先発候補としては26歳の左腕マイケル・プラスマイヤーがおり、ストラームではなく、メジャー2年目のプラスマイヤーが開幕ローテーションに抜擢される可能性もありそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.