復活を目指すブルージェイズ・ベリオス 「自信を失ったことはない」

7年1億3100万ドルという大型契約の1年目となった昨季、メジャー定着後では自己ワーストとなる防御率5.23に終わったホセ・ベリオス(ブルージェイズ)。本来は200イニング&200奪三振で防御率3点台を期待できる投手なだけに、ベリオスが復活するだけでブルージェイズにとっては大きな戦力アップとなる。ベリオスは「自信を失ったことは1度もないよ。今オフは一生懸命練習に取り組んだ。いい結果を残したいと思っている。状態はとてもいいし、どの球種もいい感じ」と復活に自信を見せている。

ツインズ時代の2018~19年に2年連続でオールスター・ゲームに選出されるなど、2017~21年の5シーズンは防御率3.74、奪三振率9.17と安定した活躍を見せていたベリオスだが、昨季は32試合に先発して172イニングを投げ、12勝7敗ながら防御率5.23、149奪三振と不振。被安打199と自責点100はともにリーグワーストの数字だった。月別の成績を見てみると、7月は6先発で3勝0敗、防御率3.00と好投したが、それ以外の月はいずれも防御率4点台以上。6月と8月は6点台、5月に至っては7点台と安定感を欠いた。

しかし、ピート・ウォーカー投手コーチは必ずしもベリオスの調子が悪かったとは考えていないようだ。「おそらく、私が見てきたなかで最も奇妙なシーズンの1つだろう。本当に調子がよかったし、いつも通りの投球だと感じた試合も多かった。でも、突然乱れてしまう試合もあった。彼らしくなかったよね。彼は安定した投手だけれど、昨季はとても不安定だった」とウォーカーは言う。球威が落ちたわけではなく、要所で制球が甘くなる悪癖さえ修正できれば、ベリオスは本来の姿を取り戻せると分析する。

プエルトリコ代表の一員としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場していたベリオスは、すでにブルージェイズに再合流。「自信を失ったことは1度もない」と頼もしいコメントを残している。ベリオスが復活すれば、アレックス・マノア、ケビン・ゴーズマン、クリス・バシットとともに形成する先発四本柱はメジャーでも屈指の布陣。ブルージェイズが30年ぶりの頂点に立つためには、ベリオスの復活が必要不可欠だ。

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