WBC日本代表世界一 「おめでとう」「素晴らしい」長崎県内でも称賛 相次ぐ

優勝が決まった瞬間、笑顔で拍手して喜ぶ買い物客=長崎市、ベスト電器長崎夢彩都店

 野球の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表が世界一に輝いた22日、長崎県内各地で歓声が沸き上がった。大谷翔平選手ら侍ジャパンの連日の熱戦に、市民からは「おめでとう」「素晴らしい試合だった」などとたたえる声が相次いだ。
 長崎市元船町のベスト電器長崎夢彩都店では、勝敗を見届けようと売り物のテレビの前に30人以上の人だかりが。優勝を決めた瞬間、店内に歓声と拍手が巻き起こった。海星高3年の木下航希さん(18)は「おめでとうという気持ち。さすが大谷君だなあ」と祝福。同市の50代女性は仕事を抜け出して観戦するほど熱中し「監督と選手の信頼関係、絆がすごい。勝ちたい気持ちが(相手に)勝った」と感激していた。
 同市岩川町の和光スポーツにはWBC開幕後、関連グッズの予約が殺到。数日で売り切れた。選手のユニホームのほか、コインやボールなど大会記念グッズが人気で「大谷選手のグッズは予約時点で売り切れになった」という。
 日本代表の村田善則バッテリーコーチは佐世保市出身。佐世保実業高時代に監督として指導した井上慶希さん(70)は「あのベンチにいるのは俺の教え子だよと胸を張って言えるのがうれしい。彼のデータ分析が的中していると聞いた。私の誇りで感謝しかない」と声を弾ませていた。
 同市の米国人、ジェニス・ソーレンシンさん(60)は「最高の2チームの戦い」と称賛。特に「大谷選手は(投打の)二刀流で、米国でも有名。素晴らしかった」とほほ笑んだ。決勝戦では1点差で敗れたが「悲しくはない。(試合を見られて)幸せな気持ち」と目を細めた。
 侍ジャパンの活躍は子どもたちにも夢を与えた。五島市岐宿町の少年ソフトボールクラブ「Kthreeclub」の新主将、今畠頼人君(11)は「応援していたのでとてもうれしい。自分も頑張ろうと思った。選手たちの打ち方を参考にしたい。(大会を通じて)ラーズ・ヌートバー選手の打撃や守備がすごかった」と喜んだ。


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