WBC吉田正尚、中村悠平選手の家族も歓喜 「息子でいてくれてありがとう」「しびれた」地元福井で応援

WBC優勝の瞬間をテレビで見届け、喜ぶ中村選手の父・克彦さん(右)、母・有紀さん=3月22日、福井県福井市内

 3月22日に行われた野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝に先発出場した吉田正尚選手(福井県福井市出身、レッドソックス)と中村悠平選手(同大野市出身、ヤクルト)。強豪米国に競り勝ち世界一になった瞬間を福井県内で見守った家族や元チームメートは、「誇らしい」「しびれた」と歓喜し、胸を熱くした。

 中村選手の両親は福井市内の友人宅でテレビ観戦。ウイニングボールが中村選手のミットに収まると、父・克彦さん(53)は両拳を突き上げた。「いい試合を見せてもらった。私らの息子でいてくれてありがとう」。母・有紀さん(54)は「よく頑張った」とテレビに映る息子の姿に手を振り、「(日本シリーズ制覇の)日本一もうれしかったが、世界一はこの上なく最高。悠平を誇らしく思う」と涙した。

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 中村選手と陽明中学校軟式野球部と福井商業高校高野球部で一緒に汗を流した松田直久さん(32)=大野市=は、ダルビッシュ有投手(パドレス)、大谷翔平投手(エンゼルス)ら7人を1人でリードする姿に「堂々としてて、本物のプロ」と称賛。WBCでの活躍を見られたことを「僕たち同級生にとっても、宝物のような時間だった」と感謝した。

 吉田選手の父・正宏さん(64)=福井市=は自宅のテレビで優勝を見届けた直後、「しびれた」と笑顔を見せた。「何よりも日本の選手がまとまり、優勝できたのが一番。ほっとしている」と感慨を込めた。

 中学硬式野球の鯖江ボーイズで吉田選手とプレーした同学年の西村考生さん(29)は「いつも冷静な男が、あんなに感情をむき出しにするのを初めて見た」。大会ベストナインの大活躍に「大リーグでも必ずやってくれる」と確信する。決勝後は、祝福のやりとりで盛り上がるボーイズ同期のLINE(ライン)グループに、本人から「ありがとう また会いましょう」と返信があった。「福井に帰ってくるといつもの優しい正尚に戻る。あの謙虚さも魅力。山ほどの土産話を待っている」と、新天地での躍進を願った。

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