兼松、Swoop Aero製VTOLドローンにおける血液輸送実証実験に成功。同機は日本初飛行!

兼松と加賀市は「空飛ぶクルマ・ドローンを用いた地方創生を実現するための包括連携協定」を締結。本実証実験は、加賀市が推進するAdvanced Air Mobility(以下、「AAM」)の産業集積を目指す「空の産業革命」の実現に向けて実施している活動の一環として行うもので、将来のメディカルドローン配送ネットワーク実装化を目的としているとのこと。

実施概要

加賀市内の医療機関間を結ぶ配送ルート(2ルート)を設定し、ドローンによる血液等模擬品の配送を実施。配送を通じてドローン輸送における温度変化・温度管理・配送可能数を検証した。 本実証実験では、Swoop Aero社製ドローン「Kookaburra」を使用し、今回が日本国内での初飛行となる。

Swoop Aero社製ドローン「Kookaburra」

実施日

令和5年3月13日(月)― 3月17日(金)

飛行ルートおよび離着陸地点

加賀市医療センターを中心に、「加賀温泉ケアセンター~加賀市医療センター」および「山中温泉ぬくもり診療所~加賀市医療センター」の2ルートで実施した。当該飛行は「有人帯地帯/目視外飛行/幹線道路の横断」を含んでおり、将来におけるレベル4を想定した飛行ルートなっている。また、医療機関施設において垂直離発着を行うことで、各医療機関内の輸送ルート動線を可能な限り短縮できるよう設定している。

加賀医療センターの屋上に設置にされた離発着場から飛び立つSwoop Aero製VTOLドローン

各社の役割

※特別協力(NTTコミュニケーションズ株式会社 北陸支社:ドローン飛行における通信環境の提供)

実証実験の結果

今回の実証実験の関係者

今回の実証実験の結果について、事業者である兼松は以下のようにコメントした。

日本で初飛行となるSWOOP機を無事に飛行させることができたことは満足しています。 搭載ボックス内の温度変化などのデータも取得することができました。今後の活動のための貴重なデータが取得できたと考えています。

また、今回の実証実験を通して得た問題点(課題)をいくつかあげた。

風、気温、降雨等の情報を積み上げて、安定的な飛行体制の確立が事業化には必須だと考えています。 事業化に向けてはユースケースや協業先の拡大は必須となるため、引き続き様々なステークホルダーの方々と話をしながら活動を進めていきたい。

今後の展望として、ドローン事業の活動を加速させたいと抱負を述べる。

Skyportsは欧州・シンガポールを中心にドローン事業を既に実装した経験があります。また日本と類似した環境下における英国で3年以上、検体をドローンを使って配送したノウハウ知見があります。 日本におけるドローン事業を実装化に向けて、Skyportsと共に活動を加速させていきたいと考えています。

兼松、Skyports、空飛ぶクルマ・ドローン物流事業開発に向けた提携

▶︎兼松株式会社

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