22日、広島市の平和大通りで街路樹が倒れ、乗用車を直撃しました。けが人はいませんでした。高さ16メートルという街路樹はなぜ、倒れたのでしょうか? 急きょ、樹木医が、現地調査にあたっています。
山崎有貴記者
「街路樹が根元から倒れています。歩道、そして車道もふさいでいます」
警察によりますと、22日午後7時前、広島市中区の平和大通りの中町交差点付近で「街路樹が倒れて、車にぶつかった」などと目撃者からの通報が相次ぎました。
平和大通りをはさんだ道路の反対側から木が倒れる瞬間を見たという人は…
倒れる瞬間を見た人
「びっくりしました。反対側の道を歩いていて、少しミシミシっていう音がして、見上げたら木がゆっくり倒れてきた」
付近には車や人がいたといいます。
倒れる瞬間を見た人
「木が倒れているときに周りにいた人が走っていたので、気付いて逃げたんだろうなと。車が多いときだったので、木の真下の車の人が急いで逃げているのは見ました」
街路樹は、乗用車を直撃し、フロントガラスが割れるなどしましたが、乗っていた2人にけがはありませんでした。
倒れたのは、緑地帯に植えられていた樹齢およそ60年で、高さおよそ16メートルのクヌギで、平和大通り3車線をふさぎました。
みずえ緑地 正本大 樹木医
「ここらは、まだ(地面と)つながれている状態」
広島市の依頼を受け、急きょ、現地調査にあたった樹木医は…
正本大 樹木医
「樹木自体が傾斜を南側にしていたということに加えて、(木自体の)重みに耐え切れずに根が切れてしまったと」
樹木医と広島市によりますと、倒れた原因は複合的なものとみられ、▽もともと南側に傾いていたことや、▽春先で水を大量に吸い上げたことで木自体の重みに耐えられず、根が寸断されたことなどが考えられるということです。
クヌギは、倒れてからおよそ5時間半後の午前0時半ごろ、撤去されました。
広島市では、平和大通りの樹木およそ2000本の緊急点検をあす24日から実施します。