多目的利用 福祉とIT〝同居施設〟 上越妙高駅東口に開業 越善フードサービス

 上越市内でそば店「越善」、宅配弁当などを手掛ける越善フードサービス(同市大和1)は23日、上越妙高駅東口に弁当用厨房(ちゅうぼう)と多目的レンタルスペースを備えた2階建ての建物をオープンした。
 厨房は4月から業務を本格化予定、レンタルスペースはすでに1事業者の入居が決まっている。

上越妙高駅東口から徒歩2分の立地。鉄道やバスでの通勤も可能だ

 宅配弁当は同市内の病院関係者、福祉事業所関係者向けに好評で、事業を始めた7年前に比べ3倍の受注がある。常谷登社長は「衛生面を考慮した使い捨て容器の使用、健康志向の弁当が好感された」と話す。
 1階の厨房は就労継続支援A型事業所として、障害のある人を雇用し弁当調理を行う。常谷社長は「福祉事業所への弁当納入を行ううち、思いが強まった。駅やバス停がごく近く、通勤の利便性は高いはず」とする。操作が簡易なスチームコンベクションオーブンや業務用自動炊飯器を導入、障害のある人に効率よく、意欲を持って働いてもらう方針だ。
 2階の多目的レンタルスペースは、地元の建設ITソリューション、ジェイテック(同市中田原)が管理・運営。大容量の高速データ転送や遅延のないオンライン会議ができるよう、個室ブースに対応速度10ギガバイト毎秒のLANケーブルを装備。防音性の高い会議室や約20人を収容するセミナールームを設けた。商業登記が可能な3~4坪のスペースは、IT企業のサテライトオフォスやスタートアップ企業の利用を見込む。

ドロップイン(立ち寄り)でも利用可能なラウンジ。個室ブースや会議室も備える

 ジェイテックの徳道茂社長は「上越教育大の教員から、オンライン授業で望む環境を聞き取り反映した。防音性や洗練された意匠は強み」と話した。
 問い合わせは同社(電025・526・0731)へ。

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