越後上越上杉おもてなし武将隊 十吾郎 笑顔の別れ 出立式で最後の演武

 越後上越上杉おもてなし武将隊は25日、上越市藤野新田の観光物産センターで年度最終演武を行った。31日で武将隊を卒業する足軽組頭「十吾郎」の出立式が行われた。

12年の活躍をねぎらい、花束や記念品が贈られた

 十吾郎は平成23年の武将隊発足以来の最古参メンバーで、チームを盛り上げ、支え続けた縁の下の力持ち。最後の演武を見届けようと、市内外から約100人のファンが訪れた。
 演武での共演機会が多い保倉川太鼓や殺陣集団越後軒猿衆に加え、やまがた愛の武将隊(山形県米沢市)が援軍として参陣。十吾郎は出演者の誰よりもよく動き回り、笑いを振りまくなど、最後まで〝十吾郎劇場〟を繰り広げた。
 全国の武将隊からビデオメッセージが届くなど、十吾郎を慕う大勢の関係者が門出を祝い、別れを惜しんだ。千葉県から駆け付けたファンの女性は「太陽のような人。会えなくなることがすごく寂しい」と話した。
 「本当に感謝感激大御礼。振り返るとあっという間の12年だった」と十吾郎。多くのイベントに出演してきたことに触れ、「地元の皆さまが主役。少しでも盛り上がりのきっかけになれていたらうれしい」と地域愛を語った。

会場全体で勝ちどきを上げ、拍手を受ける十吾郎(中央)。最後まで元気と笑顔を貫いた

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