フィリーズの開幕投手ノラ 契約延長交渉は今季終了後に持ち越しへ

日本時間3月26日、フィリーズのデーブ・ドンブロウスキー編成本部長は、今季終了後にフリーエージェント(FA)となるエース右腕のアーロン・ノラについて、シーズン開幕前の契約延長交渉を打ち切ったことを明らかにした。ノラは「僕たちは契約延長が実現することを望んでいた。でも上手くいかなかったんだ。完全に終わったというわけではない。シーズンが終わったときに話し合うことになるだろう」とコメント。開幕前の契約延長は実現しなかったが、シーズン終了後に改めて交渉の場が設けられることになりそうだ。

現在29歳のノラは初の2ケタ勝利を挙げた2017年以降、フィリーズ先発陣の中心的存在として活躍を続けており、2018年には自己最多の17勝を記録。昨季は32試合に先発して205イニングを投げ、3年ぶりの2ケタ勝利となる11勝13敗、防御率3.25、235奪三振をマークした。フィリーズはノラと4年4500万ドルの契約を結んでおり、昨季限りでその4年契約が終了。今季は年俸1600万ドルの球団オプションとなっていたが、フィリーズは迷うことなくそのオプションを行使した。

ノラは今季の開幕投手を務めることが決まっており、これで6年連続6度目の大役。これはロビン・ロバーツ(12年連続)とスティーブ・カールトン(10年連続)に次ぐ球団史上3位の記録であり、開幕投手の回数だけを見てもカールトン(14度)、ロバーツ(12度)に次ぐ3位タイとなっている(ほかにクリス・ショートが6度)。

ノラは契約延長交渉が打ち切られた直後の登板で2回途中6安打5失点と打ち込まれたが、「全くの偶然」とし、契約延長交渉の打ち切りとは無関係であることを強調。ロブ・トムソン監督も「彼は自分の仕事をしていた。少し球が高かっただけだよ。開幕に向けて準備はできていると思う」とエースへの信頼を口にしている。また、ドンブロウスキー編成本部長は「我々はシーズン終了後に交渉することに前向きだ。彼には長い期間フィリーズでプレーしてもらいたいと思っている」とシーズン終了後の契約延長交渉への意欲を示した。

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