キンタナ長期離脱のメッツ 通算54勝の右腕バンディとマイナー契約

昨季終了後にツインズからフリーエージェント(FA)となったあと、契約先が見つからずに無所属の状態が続いていたディラン・バンディにようやくオファーが届いた。バンディはホセ・キンタナの長期離脱により先発投手を補充しておきたいと考えていたメッツとマイナー契約を結ぶことに。「長いオフシーズンだったが、ホームを見つけられて嬉しい」と語ったバンディは、タイラー・メギル、エリーサー・ヘルナンデス、ジョーイ・ルケーシーらとともに先発投手陣のデプスを担うことになる。

現在30歳のバンディはオリオールズ時代に球界屈指のトップ・プロスペクトとして期待されていたが、メジャー8シーズンで2ケタ勝利は2度だけ。オリオールズ時代の2017年に記録した13勝がキャリアハイで、通算防御率も4.74という冴えない数字になっている。短縮シーズンの2020年はエンゼルスで6勝3敗、防御率3.29という好成績を残したものの、翌年は2勝9敗、防御率6.06と大きく成績を落とし、昨季はツインズで29試合に先発したが、クオリティスタートはわずか2度しかなく、8勝8敗、防御率4.89という平凡な成績に終わった。

メッツにはバンディと縁のある人物が多く、バック・ショウォルター監督はオリオールズ時代の指揮官。ビリー・エプラーGMはエンゼルス時代のGMである。また、ドム・チティ・ブルペンコーチやジェレミー・ヘフナー投手コーチとも繋がりがある。ショウォルター監督はバンディについて「当時、多くの人々が史上最高の高校生プロスペクトだと言っていた」と話している。

昨年11月からずっと無所属だったバンディは、まだ実戦で登板する準備が整っておらず、まずはキャンプ地に残ってブルペン投球や打撃練習での登板をこなしていくことになる。その後、マイナーの球団に配属され、実戦登板で試合勘を取り戻すフェイズに入る。バンディは「まずは準備をしないといけない。周りの選手と比べて5~6週間は遅れているからね。早く投げられるように準備したい」と意気込みを語った。

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