カージナルスの剛球右腕ヒックス オープン戦で104.6マイルを計測

2023年レギュラーシーズンの開幕が5日後に迫るなか、カージナルスの剛球右腕ジョーダン・ヒックスは準備万端のようだ。日本時間3月26日、メッツとのオープン戦に3番手として登板したヒックスは、4回裏二死走者なしの場面でピート・アロンソに投じた初球のシンカーが104.6マイル(約168.3キロ)を計測。ヒックスは2018年5月に105マイル(約169キロ)を2度マークしたことがあるが、それ以降では自己最速となるスピードボールだった。

ヒックスはこの試合で18球を投げたが、その18球のうち、最速の104.6マイルを含む10球が102マイル(約164.2キロ)超えの剛速球。ピッチトラッキングが開始された2008年以降、102マイル以上を1試合で10球以上投げた投手は、ヒックス(過去に6度)のほかに、アロルディス・チャップマン(14度)、ライアン・ヘルズリー、ブルース・ロンドン、ヨアン・デュランの4人しかいない。

この試合、ヒックスのシンカーは平均102.4マイル(約164.8キロ)を記録。昨季と比較して3マイル以上速くなっており、スライダーの平均球速も昨季より4マイル近く上昇している。

2019年にトミー・ジョン手術を受けたあと、鮮烈なデビューを飾った2018年のような輝きを見せることができずにいたヒックスだが、今季はスプリング・トレーニングからエンジン全開。球界屈指の剛速球を武器に、勝ちパターンの継投に定着することを目指している。

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