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長崎県雲仙市千々石町に伝わる戦国絵巻を再現する夜祭り「観櫻火宴(かんおうかえん)」が25日夜、4年ぶりに復活した。甲冑(かっちゅう)姿の武者約130人が、たいまつを手に橘神社の桜並木を練り歩き、待ちわびた見物客は幻想的な光景に酔いしれた。
1577年、同町にあった釜蓋城が佐賀の龍造寺氏の侵攻を受け落城。郷土を守るために戦った城主、千々石大和守(やまとのかみ)直員(なおかず)の思いをまちづくりに引き継ごうと実行委が開いてきたが、新型コロナ禍で2020年から中止していた。今年で27回目の開催。
県内外から参加した武者たちは、千々石海岸の公園を出発。郷土繁栄を願い「いやさか」の勝ちどきを上げ、たいまつを高く掲げると、沿道の見物客が「おー」と呼応。同神社参道ではたいまつの炎が、ほころび始めた夜桜を照らし出し、見物客を魅了した。