田川主将「力不足、夏に帰ってくる」 海星が3回戦敗退 選抜高校野球

【3回戦、海星-広陵】6回裏広陵2死一、二塁、ピンチの場面で三振を奪いミットを掲げる海星の捕手田川=甲子園

 昨夏の甲子園でスタメン出場しながら満足できる結果を残せず、先輩たちに涙で雪辱を約束した海星の田川。8強にあと一歩届かなかったが、46年ぶりに夏春連続出場を果たしたチームを主将として心身両面で支えた。加藤監督は「かなり成長した」と評した。
 4番に座る打撃だけではなく、昨季の三塁手から転向した捕手でも存在感を発揮した。この日は2回戦で制球に苦しんだエース吉田らを好リード。広陵のプロ注目スラッガー真鍋に1四球こそ与えたものの「緩急や内角をうまく使い、今までで一番いい投球だった」と強気で挑み続けた。
 2-2の七回1死一、二塁のピンチでは、加藤監督の継投の提案を力強い手ぶりで拒否。結果的に失策で決勝点を与えたが、併殺コースの内野ゴロを打たせるなど「自信になることも多かった」。敗戦後は「誰のせいでもない」と仲間をかばいつつ「許すべきところでもない。守り負けた。力不足を認めて夏に帰ってくる」と全員の思いを代弁した。


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