高校教諭試験の一部免除 長崎県教委・24年度採用試験 スポーツや文化、芸術分野で顕著な実績

 長崎県教委は、今夏に実施する2024年度県公立学校教員採用試験の変更点を発表。教員の志願者数が減り人材確保が課題となる中、スポーツや文化・芸術の分野で顕著な実績を持つ人は高校教諭(保健体育以外)の試験を一部免除するなどして門戸を広げる。
 県教委によると、保健体育以外の高校教諭の志願者で、スポーツや文化・芸術の分野で国際レベルの大会に日本代表として出場した人や全国レベルの優秀な成績を収めた人を対象に、1次試験の教職・一般教養試験を免除する「特免」を新設。スポーツでの顕著な実績や高い専門性がある中学・高校の保健体育の教諭志願者を対象に、1次試験の全てを免除する「体免」については、1次試験の一部である教職・一般教養試験を免除する段階を追加した。
 このほか社会人が試験を受けやすいように、2年以内に普通免許状を取得見込みの小学・中学教諭志願者も出願できるようにした。県内の公立学校の教員として5年以上の勤務経験があり、育児や家族の転勤などを理由に退職した人を対象にした採用では、再度教員を目指す場合は退職が2013年度以降であれば臨時的任用教員としての勤務実績がなくても申請できるようにした。
 筆記や実技の1次試験は7月9日、面接など2次試験は8月23日~9月4日に実施。実施要項は5月に公表予定。
 23年度の採用試験は5校種・職種で計1014人が受験し、511人が合格。倍率は2.0倍で過去最低を更新した。


© 株式会社長崎新聞社