吉田正尚の通訳、若林慶一郎さん「手本は一平さん」 オリックス時代に誘われ同行

吉田正尚の通訳を務める若林慶一郎さん(右)=フォートマイヤーズ

 「英語を話せない」という米大リーグ・レッドソックスの吉田正尚(福井県福井市出身)が信頼を寄せる人がいる。通訳の若林慶一郎さん(25)。吉田とチームメートらとのコミュニケーションを支え、野球経験もあって練習相手を務めるなど精力的にサポートしている。

 群馬県で高校まで野球に打ち込んだ若林さんは、米の大学を卒業し日本に戻った。プロ野球オリックスの通訳となり、主に2軍選手を担当。「正尚さんがたまに2軍に来ると、すごくフレンドリーに接してくれた」と交流を深めていった。大リーグ挑戦が決まった吉田から「一緒に来ないか」と声を掛けられた。「こんなチャンスはない」。迷うことなく同行を決めた。

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 若林さんの手本は大谷翔平(エンゼルス)の通訳、水原一平さんだ。「選手が言いたいことをしっかり理解しているし、言葉のチョイスが上手」。チームは毎日のようにミーティングをし、選手とコーチの距離も近くてコミュニケーションをよく取る。「自分も(水原さんのように)野球に関する細かいニュアンスをしっかり伝えたい」と話す。

 今キャンプで吉田のキャッチボール相手もこなすなどする若林さんの目標は「正尚さんの大リーグでの活躍」。長期間の連戦や遠距離移動など日本とは違った部分も多い。「正尚さんがストレスを感じることは多いと思う。軽減できるよう立ち回る」と覚悟を示した。

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